電気のこれからを考える「場」

風力発電の風車は、雷が落ちても大丈夫なのでしょうか?

風力発電の風車は、一定量の強さの風を安定的に受けることのできる高い場所に設置されています。このように高い位置にあるため、雷の影響を受けやすくなります。
特に、周囲に高いものがない標高に立つ、高さ100mを超える風車は、雷が落ちやすくなります。
風車は、それ全体が巨大な精密機械になっており、雷電流が風車内の各装置に流れると故障の原因となります。
そのために、風車は雷電流を安全に大地に流すことで、雷から精密装置を守る構造になっています。

雷による故障を防ぐ仕組み

風車の構造は、大きく3つに分かれます。まず「タワー」と呼ばれる胴体の部分、風を受け発電機を回す「ブレード」と呼ばれる羽根部分、発電機やブレードの角度を調整する制御装置が組み込まれた「ナセル」、この3つが主な構造体です。
風車が落雷を受けた際は、まず、ブレードの先端に取り付けられた「ブレードチップレセプタ」という受電部に雷が落ち、雷電流は、ブレードの内部にある「引下導線」、「タワー」を伝わり、大地に流れていきます。一般的なビルの避雷針に似た仕組みです。
こうした構造によって、巨大な建造物である風車が、過酷な雷によって故障することなく、安全に運転できるのです。

高い建造物には、落雷はつきもの。雷電流が各装置に流れて故障しないための対策が重要です

海の上に浮かんでいる風車があるって聞いたのですが、どうやって浮いているのですか?

近年、世界的にも風力発電の導入、普及が拡大する中、従来の陸上の風力発電だけでなく、年間を通じて強く安定した風を受けることができる海の上の風力発電に対する期待が高まっています。ご質問の「海の上に浮かぶ風車」とは、最新の技術として注目を集めている、浮体式洋上風力発電施設のことです。巨大な建造物である風力発電施設が、海の上に浮いているなんて不思議ですよね。
図1のように、物体は、どれだけ重くても、内部に空洞を設けて、水よりも軽い空気の体積を増やすことで、同じ体積の水よりも総重量が軽くなり、水に浮きます。巨大建造物である、何万トンもの重量のタンカーやフェリーが海に浮かぶのも、これと同じ原理です。船体の内部に大きな空洞を設けることで、空気の体積が大きくなり、浮力が働くのです。

巨大構造物が海に浮かぶ原理

「鉄の船」と「浮き」の原理で浮かぶ風車

浮体式洋上風車も図2のように、上部は陸上と同じようにブレードとタワーによる全長100m程度の構造体ですが、下部は内部に空洞を設けた浮体構造になっていて、施設全体の重さを支えるだけの十分な浮力を持っています。また、浮体の最下部には重りが配置されており、上部が軽く下部が重いため起き上がりこぼしのように、風を受けて傾くことがあっても倒れることはありません。これは、釣りのときに使う棒状の浮きと同じ原理です。
浮体式洋上風力発電は、今はまだ国内での実証試験を重ねている段階です。中部電力でも、将来的な導入の可能性を見極めるための研究を進めています。

浮体式洋上風車の構造イメージ
洋上風車には、風車を海底に固定する「着床式洋上風力発電」もあります

電気に関して「聞いてみたい」ご質問を、
下記の「ご意見・ご感想・ご質問」より、お寄せください。

このページの先頭へ

Copyright(c) CHUBU Electric Power Co.,lnc. All Rights Reserved.